製菓 雑学

表面張力とは?

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表面張力とは?

概要

本記事では、「表面張力」について理解を深めていきましょう。

表面張力の原理が理解できます。
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この記事でわかること

  • 表面張力の意味
  • 表面張力のしくみ
  • 表面張力と温度の関係性
  • 製菓における表面張力の考え方

「表面張力」という言葉は聞いたことがあるけど、改めて問われると、具体的な説明は難しくありませんか?

本記事では、表面張力についての理解を深め、今後のお菓子作りに役立てていきたいと思います。

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お菓子作りにとても役立つ知識です。

表面張力とは?表面張力の意味

液体や固体が、表面をなるべく小さくしようとする性質のことを「界面張力」と呼びます。

「界面」とは、異なる物質同士が隣り合っている時の、その境目のことを指します。

一般的な考えによる界面の組み合わせは、「気体・液体・固体」を組み合わせた5種類の界面があります。

界面張力の組み合わせ

・気体と液体
・気体と固体
・液体と液体
・液体と固体
・固体と固体

この中でも、特に「気体と液体」、「気体と固体」の間で起こる界面張力のことを、「表面張力」と呼んでいます。

表面張力とは?表面張力のしくみ

ここからは、「表面張力」が発生するしくみについてみていきましょう。

液体中の分子と分子の間には、互いに引き合う力(分子間力)が働き、お互いに引っ張り合っています。しかしながら、その分子の位置が、「内側にある分子」または「外側(表面)にある分子」と言うように、分子が存在している位置によって引き合う力が異なります。

この引き合う分子の異なる力についてまとめましたので、参考にしてください。

内側にある分子の特徴

内側にある分子は、周囲にある分子が互いに引っ張り合い、その作用する力が等しいため、分子は移動することなく安定した状態を保っています。

外側(表面)にある分子の特徴

外側や表面にある分子は、液中側には分子間力で引っ張られるものの、気体側には分子間力を働かせられる分子がありません。そのため、引っ張り合うための分子の数は、内側にある分子と比較するとおよそ半分となります。

これにより、隣同士か内側にある分子に引っ張られる力だけが働きます。よって、本来は外側に引っ張られるはずであったおよそ半分くらいのエネルギーが余った状態になります。

その余ったエネルギーは外側へ引っ張られることはなく、出来るだけ面積を小さくしようと内側に向かっていく力が働きます。

すなわち、この外側(表面)分子の特徴にあるように、液体中の分子が表面をなるべく小さくしようとする力のことを 「表面張力」と 呼びます。

表面張力とは?表面張力と温度の関係性

表面張力は、温度変化によって、働き方が異なります。

例えば、 水が凍っているときの分子は、分子間が規則正しく整列して密度が高い状態です。そのため、分子同士の距離が近く、お互いを引き合う力も充分に強く働いています。 この状態は、「表面張力」とが大きいことを意味します。

ところが、液体の温度が上昇してくると、液体の熱伝導により液体の分子同士のすき間が広がっていきます。すると、分子間の凝集エネルギーは小さくなり、分子は自由に動き回ることが出来ます。 この状態は、 「表面張力」とが小さいことを意味します。

まとめ

温度変化が与える、表面張力への影響は下記の通りです。

温度が低い ・・・ 表面張力が大きい
温度が高い ・・・ 表面張力が小さい

表面張力とは?製菓における表面張力の考え方

表面張力」が、お菓子作りにどのように関係してくるのかをみていきましょう。

ここでは、卵白の泡立てを例に挙げて、「表面張力」とお菓子作りの関係を取り上げていきます。

卵白を泡立て器で撹拌すると、しっかりとしたメレンゲ状に泡立ちます。この泡立つ過程で、卵白が空気を抱き込んでいくことでしっかりとしたツヤのあるメレンゲが出来ます。

上記にある内容で、通常、水はいくら撹拌しても泡立たないということを学びました。それは、水は「表面張力」 の影響を受けて、分子間の引っ張る力により、 表面をなるべく小さくしようとする働きがあるためです。

しかしながら、水に洗剤を入れて撹拌すると、空気を抱え込んで、シャボン玉のように泡立ちはじめます。これは、洗剤が、「表面張力」を小さくして泡立ちを良くする作用を持っているためです。

「卵白」においても同様のことが言えます。卵白の成分は、約89%が水分ですが、固形分の約93%はたんぱく質からなっています。このたんぱく質も、「表面張力」を小さくする作用を持っているため、泡立て器での撹拌がしっかりとした泡立ちへつながるのです。

また、泡立てる時の卵白の温度においても、「表面張力」は影響を及ぼします。具体的に説明すると、下記の通りになります。

温度変化による卵白の泡立ち

温度変化は、表面張力の影響を受けて、卵白の起泡性にも大きな違いが生じてきます。

温度が低い卵白
①表面張力が大きい
②起泡性は低い(泡立ちにくい)
③泡立ちは安定している

温度が高い卵白
①表面張力が小さい
②起泡性は高い(泡立ちやすい)
③泡立ちは不安定になる

製菓において、泡立ちのことを 「起泡性」と呼びます。卵白の泡立てにおいても、「表面張力」をコントロールすることで、起泡性を活かした、目的に合った泡立てを行うことが出来ます。その結果、理想とするメレンゲやお菓子を作ることが可能になります。

このことから、「表面張力」を理解することは、今後のより一層美味しいお菓子作りにつながっていくことが分かります。

卵白の起泡性に関しては、下記の記事で解説していますので参考にしてください。

関連記事卵白の起泡性について

卵白の起泡性やその他特性の理論を知ることで、お菓子作りの上達を早め、本格的なお菓子作りに役立ちます。

pâte à génoiseまとめ

本記事では、表面張力の働きとお菓子作りとの関わりについて学びました。

何気ない分子間による働きのようにも見えますが、お菓子作りにもつながりの深い働きです。理論的思考によるお菓子作りから、知識と技術向上を行い、今後のお菓子作りに役立ててください。

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