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パンの出来映えを左右する「食塩」

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パンの出来映えを左右する「食塩」

食塩は、パン作りにおいて欠かすことのできない材料の1つです。本記事では、その食塩の使い方によって、パン生地へ与える影響は大きく左右されます。その結果として、焼き上がったパンにはどの様な影響を与えるのかを、ポイントを絞って確認していきましょう。

それでは早速、食塩がパン生地に与える影響について、「メリット」と「デメリット」に分けて確認していきましょう。

「食塩」を使用するメリット

まずは、「食塩」を使用することによるパン作りにおけるメリットについて見ていきましょう。

メリットの一例


■ガス保持力の向上
・生地中に存在する蛋白質分解酵素の作用を抑制する。
・グルテンを引き締める
・残留糖を増加させる。
・プロテアーゼが働いて緩んだ生地に、弾性を与える。
・キメ立ちが細かくなる。
・内色相が白く見える。

 ⇒ 弾力が増し、生地の安定度が高まる。
 ⇒ 2%までの添加で、生地の伸展性が高まる。

■雑菌繁殖の防止
・異常発酵を防ぐ。
・長時間発酵に有効。
・異臭の原因を取り除く。

■発酵阻害物の抑制
・小麦粉中に存在する発酵阻害物(ピュロチオニン[パン酵母の作用を阻害する微量物質])の働きを抑制する。

基本となる「食塩」の推奨添加量は、パンの種類によっても異なります。

■フランスパン(リーンな配合)
1.5~2%程度

■菓子パン(リッチな配合)
2%程度

生地全体量から考えると、比較的低めの割合での配合ではありますが、パン作りにおいては、重要な役割を果たしていることが理解いただけたと思います。

「食塩」を使用しないデメリット

一方、パン作りのミキシング時に、「食塩を加えない場合」あるいは「入れ忘れた場合」には、生地物性に大きな影響を与えます。

「食塩」を使用しないことでの、パン作りにおけるデメリットはどのようなものがあるのかを見ていきましょう。

食塩不使用時に起こる影響の一例


■ミキシング時における影響
・ミキシングが短くなる。
・生地が異常にベタつく。
・生地のつながりが悪い。
・ガスの保持力が劣る。
・内色相が白く見える。

■成形工程における影響
・生地緩みとベタつきが起こる。
・ホイロが早い。
・窯伸びが悪い。
・焼き色が付きにくい。
・塩味がなく、味気ない。
・パン特有の香りが感じにくい。

低配合である「食塩」ですが、不使用の場合や入れ忘れの場合における、生地に与える影響について説明しました。

ここまでのことを理解しておくことで、日頃のパン作りでのトラブルを回避することができるようになります。

また、いつも作っているパンの様子が「おかしい?」と感じたら、「食塩」の入れ忘れがないか確認してみてください。不安に感じたら、ミキシングをいったん止めて、生地の一部を実際に舐めてみるとすぐに分かります。

最近では、塩分摂取制限をされている人のために、「食塩不使用のパン」が作られるようになってきています。日頃から、塩味に慣れ親しんできた人からすると味気なく感じるかも知れません。「食塩」が貴重品として扱われていた時代には、 「食塩不使用」のパンは作られていたと考えられます。

ただ、実際に食塩を使わない場合、通常と同じように生地を仕込んだのでは良質なパンには焼き上がりません。この場合、グルテンを強化するために、粉末グルテンの添加や、フォアタイクによってグルテン組織強化をした生地作りなどの工夫が必要になります。

フォアタイクとは

前生地(発酵生地)を意味します。19世紀頃、ドイツで使われていた製法です。配合小麦粉の20%~50%までを使って発酵生地を作り、熟成後に本捏ねをする製法です。

■目的
小麦粉と水の水和を高めて、パンの香りを改善し、生地を安定させる。

まとめ

いかがでしたでしょうか?本記事では、パン作りにおいて重要な役割を担う、「食塩」について学びました。

今後、パン作りを行なう際に、「食塩」の配合割合を考えて生地作りを行なうことで、これまで以上にパン作りを楽しむことができると思います。

それでは、「素敵なパン作り生活」を引き続き楽しみましょう。今回は、以上です。

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